信愛の道(バクティ ヨーガ)
バジャン
『神の栄光が歌われるところはどこであれ、私は共にいます』 ―サティヤ サイ ババ ―
(1)神の讃歌
サティヤ サイ ババは「このカリユガの時代にあって、意識を高めるための最も速い道の 一つは、常に神の御名を思うことだ」と、おっしゃっています。この世界は、過剰な刺激に 満ち溢れており、心を神に集中し、平安を得ることは難しいことですが、神の御名を繰り返 すことは、それを容易にしてくれます。
この意味で、グループでバジャンを歌うことは、極めて有益です。これは、特定の御名、 宗教、言語に限定されるものではなく、すべての名と形は一つの神を表すという基本に立っ ています。
バジャンの曲に含まれるメロディーとリズムは、それ自体私たちの心を清め、環境を浄化 します。さらに、歌詞に含まれる神の御名は、強力な肯定的バイブレーションを生み出し、 世界中に広がります。また、歌詞の内容は、歌う者や聞く者の心を動かすだけでなく、歌わ れた神々を悦ばせます。このように、バジャンは、個人の霊性修行となるだけでなく、環境 に調和を生み出し、それ自体が無私の奉仕となるのです。
日本においては、意味をよく理解するためにも、ヒンディー語やサンスクリット語に馴染 めない会員のためにも、バジャン会ではできるだけ豊富に日本語バジャンを用意するように します。
オリジナルの日本語バジャンを作詞・作曲した会員は、センター・グループのバジャン会 で歌う前に、所属するセンターを通じて、これを全国バジャンコーディネーターに提出しま す。日本語バジャンの編集または改訂は、全国バジャンコーディネーターおよび日本語バジ ャン制作チームが行います。
『神の栄光を高らかに歌い、神を慕う心で周りを充たしなさい。これは、移ろうものへの執着を断 ち、心を清め、みじめな生と死の輪廻から逃 れるための、大切な修行です』
『 バジャンは、なるべく単純な気持ちで歌うようにしなさい。競争心や自己顕示欲にとらわれな いように。歌の意味をかみしめ、それぞれに歌われている神の名と形が、甘く舌に転がるようにしなさ い』― サティヤ サイ ババ ―
(2)バジャン会
日本でのバジャン会は、概ね次の様式を標準とします。但し、各センターは、評議会会長 の承認を得て、これを変更することができます。
① ヴェーダの吟唱(無理のないように)
② オームカーラム(オームを3回唱える)
③ バジャン
始めにガネーシャ バジャンを歌うことは、サティヤ サイ ババが提唱されているので、遵守します。2曲目は可能であればグル バジャンを選曲するようにします。 最後は盛り上がるようなバジャンを選曲します。
④ サルヴァ ダルマ プレヤー
⑤ アーラティ
⑥ サイスリー
1.サイ スーリヤ ガーヤトリー
2.サイ ヒランニャガルバ ガーヤトリー
3.サイ イーシュワラ ガーヤトリー
⑦ガーヤトリー マントラ(3回) 最も重要で、強力なマントラです。
『ガーヤトリー マントラを、少なくとも早朝3回、夕方3回唱えなさい。そうすれば、あなたは確実 に、カルマの報いを免れることができます』― サティヤ サイ ババ ―
⑧ 瞑想
5分前後の瞑想を、各自で行います。(ベルなどで終了の合図をします)
⑨ 非真より真実へ
⑩ みんな幸せになりますように
⑪ サティヤ サイ ババの御言葉の朗読 参加者に応じて、日本語、英語などで行います。
⑫ ヴィブーティのマントラを歌い、ヴィブーティを参加者に配ります。 バジャン以外でも、ヴィブーティを人に渡すときには、このマントラを唱えるようにします。
⑬ 世話人は、霊的な挨拶をし、祭事や奉仕の活動予定を伝えます。
『グループバジャンは、木曜の夕方か、日曜に行うのが最もよいのです。けれども、大 切なのは日取りではありません。歓びを歌い、それを分かち合いたいと願う心が大切なの です』― サティヤ サイ ババ ―
(3)バジャンに関する一般的な規則
グループバジャンは、一般にセンターでのミーティングの規則に準じ、さらに次のような規則に従います。
① バジャンをリードするリードシンガーと楽器演奏者は、5分前までに前列に座り、バ ジャンの終了まで留まります。
② バジャン開始5分前からは、全員沈黙を守り、心を静めます。
③ できれば歌う順番を事前に決めておき、曲と曲の間が空いたり、2人が同時に歌いだ したりしないようにします。
④ バジャンは通常、最初にゆっくりしたテンポで各行を2回ずつ歌い、次に速いテンポ で1回ずつ歌います。その際、最後の行は2回ゆっくり歌い、そのバジャンが終わる ことを知らせます。そして最後に、第1行を全員でゆっくりと歌います。長いバジャ ンの場合には、ゆっくりしたテンポ、速いテンポ共に、各行を1回ずつ歌います。曲 によっては、必ずしもこのようなリード形式でないこともあります。
⑤ リードシンガーは、他の帰依者に奉仕しているという気持ちを常に持ちます。また、 適切なテンポとリズム、美しい旋律で歌うことができなければなりません。これは、 聞く者に神を想起させ、神聖な感動を呼び起こすためです。
⑥ バジャンの多くは、親しまれている曲であるようにします。難しい曲ばかりを選ぶと、 参加者の間にフラストレーションを引き起こし、グループバジャンの目的を損ないま す。
⑦ まだ、十分に美しい歌声を与えられていない人は、大声で歌わずに、小声で自分自身 の内面に優しく歌いかけるようにします。
⑧ バジャンの間は、互いに話しかけたり、挨拶を交わしたりしません。
⑨ やむを得ず遅れて会場に入るときは、バジャンの雰囲気を損なわないように気をつけ ます。
⑩ しっかりとしたリズム感のある帰依者が、楽器を演奏します。伴奏は、リードシンガ ーの歌声をかき消してしまわないよう、気をつけます。
⑪ バジャン終了後は、神聖な雰囲気を損なわないよう、お互いに気をつけます。
センターでは、できれば定期的に、バジャンの練習会を行うようにします。バジャン クラ スでは、長年いる会員も新しく来た会員も、楽しくバジャンを学び、お互いにアドバイスす るようにします。
新しいグループが発足した当初は、リードシンガーが育つまで、CDにバジャンをリード させても差し支えありません。
『歌声とセンスに恵まれた者にリードさせなさい。バジャンが、耳障りなものにならないように。声の 調子のよくない者、音程を外す者は、心の中で歌詞を思うようにしなさい』
『何人かの人が集まって神の讃歌を歌うとき、神の英知は、彼らのものです』
― サティヤ サイ ババ ―